ChatAIを全社展開
議事録の作成などを効率化し月間約2,000時間の業務時間削減を達成

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国内16店舗と海外2店舗を展開し、「the Life Value Presenter お客さまの思いの先をよみ、期待の先をみたす。」を理念に掲げる『株式会社ルミネ』(以下、ルミネ)。この理念を体現しているのは、データだけでは測れない社員一人ひとりの「感性」であり、それを施策に反映できる社風にある。同社は中期経営計画「SPIRAL2027 Global&Sustainable」において、DXの活用による業務効率化とパフォーマンス向上を掲げており、生成AIを「ヒトの力を最大化させるためのツール」と位置づけ、全社的な変革を推進している。

その取り組みの一環として、生成AIを気軽に使えるツール「ユーザーローカル ChatAI」(以下、ChatAI)を導入。現在、ChatAIは単なる時短ツールに留まらず、社員が「ルミネらしさ」を追求するための余白を生み出す存在となっている。ルミネではAIエージェント機能も活用しており、月間約2,000時間の業務削減を達成した。ここでは、ChatAIの社内展開やエージェント機能の活用方法、実現している効果などについて、お話を伺っていく。

株式会社ルミネ
総合企画本部
総合企画部 担当部長/マーケティング戦略室長
サスティナビリティ推進室 担当部長
中山 愛氏

総合企画本部
デジタルトランスフォーメーション推進部
碓氷 景子氏

導入背景

ヒトの力を最大化していくために、生成AIを中心としたDXを推進
社員が気軽に触れるツールとして、ChatAIは最適だった

ルミネの強みは、ターゲット顧客に近い感覚を持つ社員が、自らの感性を活かして企画やショップ誘致などを行う「現場のマーケティング力」にある。同社の中期経営計画「SPIRAL2027 Global & Sustainable」では、重点課題として「業務改革によるヒトの力最大化」を掲げている。これは、AIに任せられる業務は任せ、人間は肌感覚を伴ったショップ誘致など、感性領域での価値創造に注力するという姿勢の表れだ。

実際、ルミネのショップ誘致には、社員がインターネット検索で得られる情報だけでなく、自らの足を運んで得た感覚が反映されている。「ルミネの中には商業施設初出店のショップも数多くあります。一般的には利益率や在庫確保の面で商業施設の出店が難しいとされている路面店しかないようなブランドも、ルミネの社員が自分の足で見つけ、自ら熱意を持って交渉することで出店いただいています」と中山氏は語る。

株式会社ルミネ
総合企画本部
総合企画部 担当部長/マーケティング戦略室長
サスティナビリティ推進室 担当部長
中山 愛氏

その強みを踏まえ、中山氏は生成AI導入の背景について「人を大事にし、人の力で付加価値を創出していく姿勢が、ルミネの根本的な考え方としてあります。『ヒトの力』を最大化していくために、生成AIを中心としたDXを推進していくのが元々の考え方でした」と語る。

こうした人による「ルミネらしさ」を生み出すための取り組みは、生成AIには決して代替できない領域である。そこで同社は、2023年にChatGPTが本格的に登場した状況も踏まえて、改めて「ヒトの力」を最大化するために、「生成AIを活用し、AI時代だからこそできる人ならではの付加価値創出を強化する」と方針を定めた。

しかし、当時は生成AIを具体的にどう活用すべきかのイメージを持てていなかったという。そこで、まずは生成AIを導入し、使いながら具体的な活用方法を探っていくことにした。ツール選定にあたっては、セキュリティ要件をクリアしていることが大前提であった。その上で、ChatGPTやGemini、Claudeといった複数のAIモデルが利用でき、費用面でも気軽に始められる点がChatAI導入の決め手となった。碓氷氏は「いきなり社内システムに組み込むのではなく、まずは検索エンジン代わりに使ってみるくらいの感覚で始めました。社員が気軽に触れるツールとして、ChatAIは最適でしたね」と振り返る。

株式会社ルミネ
総合企画本部
デジタルトランスフォーメーション推進部
碓氷 景子氏

活用方法

音声議事録エージェントで議事録作成を劇的に効率化
「AIを使うより、自分でやった方が早い」という常識が変わった

ChatAIを浸透させるため、まず実施したのは、公募制で募った社員100名によるトライアルだ。さらに2025年度からは各組織にDXの旗振り役となる「DXアンバサダー」を配置した。「会社の方針として『ChatAIを使いましょう』と言うよりも、隣の人が『ChatAI便利ですよ』と言ってくれる方が効果的だと考えました。結果的に、トライアル参加メンバーやDXアンバサダーが、各現場で使い方を広めてくれたことが功を奏しました」と中山氏は語る。

導入当初、現場では「AIを使うより、自分でやった方が早いのではないか」という懐疑的な見方もあった。しかし、ChatAIの直感的な操作性に加え、文章作成以外にも資料作成や台本作成など幅広い用途に魅力を感じる社員が多かった。「ゼロから仕事を始めるより、粗くてもChatAIで叩き台を作ってから始める方が心理的ハードルが下がりますし、効率化できると感じました。さらに、知見がないことの相談相手にもできるので、仕事の拡張においても効果を発揮してくれます」と中山氏。

具体的な活用事例として、特に現場からの反響が大きかったのが、2025年4月にリリースされた「音声議事録エージェント」だ。ルミネの現場の業務においては、ショップとの面談や出店交渉といった折衝が日常的に行われる。シフト勤務による社員のすれ違いを補うためにも正確な議事録を残すことは重要だが、同時に大きな業務負担となっていた。

ルミネのPickupプロンプト
ショップとの面談から議事録を作成するためのプロンプト
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依頼内容
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入力された文章をもとに「議事録フォーマット」に合わせて議事録作成してください
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出力形式
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・できるだけ発言内容を消さずそのまま記載してください
・適当な内容は憶測で記載せず、あくまで入力された情報から議事録にしてください
・感嘆文は削除してください
・「だ」「である」調で記載してください
・対話形式にはしないでください
・タイムスタンプ(例:[2:07])を全て削除し、純粋な発言内容のみで議事録を要約してください
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議事録フォーマット
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【会議タイトル】〇〇 ※〇〇はショップ名 面談
【日時】[和暦年]年[議事月日]([議事曜日])[議事開始時分]~[議事終了時分]
【場所】ルミネ◯◯店
【出席】出席者氏名役職役職がない場合は役職の代わりに「氏」

<会議のサマリ>
・ショップの現状について
・ショップの売上状況と取り組むべき課題について
・売上状況に沿った具体的な取組みについて

<議事録>
1.[アジェンダ1の議論テーマ要約]について
・[発言内容上と同じ]
・[発言内容上と同じ]

2. [アジェンダ2の議論テーマ要約]について
・[発言内容上と同じ]

(以下、繰り返し)

<ネクストアクション>
フロア担当のアクション
・[発言内容上と同じ]
・[発言内容上と同じ]
ショップのアクション
・[発言内容上と同じ]
・[発言内容上と同じ]

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会議のメモ・文字起こしされたデータ
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「これまでは社員が1件の議事録作成に1時間ほどかけていましたが、今はChatAIに任せられます。作成時間が半分以下になったのはもちろん、商談に集中できるようにもなりました。自分が必死にメモを取らなくてもChatAIが記録してくれるという安心感があり、結果として会話に集中できることによりコミュニケーションの質そのものが向上したという声が多く届いています」と中山氏。時には会議の文字起こしデータをChatAIにアップロードし、ドキュメント検索機能で後から「売上の話だけを抜粋する」といった活用もしているという。

株式会社ルミネ
会議の内容をリアルタイム文字起こしし、ワンクリックで議事録作成ができる

音声議事録エージェントを活用している社員からも、「細かい数値の聞き漏れを後から確認できるアーカイブ的な使い方も多い」「議論の流れや大枠を意識できるようになり、理解度が深まる」といったポジティブな反応が寄せられている。

株式会社ルミネ
音声議事録エージェントに関する使い方や注意点を資料にまとめ社内の活用を促進している

議事録作成以外にも、多様な場面でChatAIのエージェント機能が活用されている。「画像生成」エージェントでは、バックヤードに掲示するショップスタッフ向けのお知らせに載せるイラストを作成している。これまではフリー素材サイトから時間をかけて探していたが、今はChatAIで作成できるようになった。中山氏は「探すのに10〜15分かかっていた時間が数分に短縮され、現場からも助かっているとの声が多く上がっています」と効果の実感を語る。

他にも、グローバル戦略部や、新宿エリアなどインバウンド客が多い店舗での外国語翻訳など、エージェント機能は特定の部署だけでなく全社的な「能力拡張ツール」として機能している。

エージェント機能以外でも「文章校正・推敲」や「用語・手順・社内ルール検索」など、活用の幅は広い。「文章校正・推敲」では、社内文書やメール、ウェブサイト・リーフレットの文章作成において、より良い言い回しを探す際に重宝されている。「用語・手順・社内ルール検索」では、規程の確認など、本来であれば他の社員に質問していた内容をChatAIが即座に回答することで、問い合わせる側の気兼ねと回答する側の負担を同時に解消している。

効果・成果

全社利用率は67.1%、月間約2,000時間の業務時間削減を達成
生成AIやエージェントに合わせた業務の標準化を進める

ChatAIの導入は、ルミネの業務において確実な成果をもたらしている。2025年12月には全社での利用率が67.1%、1日あたりのチャット数は647.9回に上り、全社で月間約2,000時間の業務削減を達成した。社員一人当たりに換算すると、月間約4時間の余白が創出されたことになる。

株式会社ルミネ
社内の生成AI活用用途をカテゴリに分析し業務削減時間を測定
月間約2,000時間の業務削減に繋がっている

社内で実施したアンケート結果でも、半年前に実施したアンケートと比較して「課題解決の推進力向上」が16.2ポイント、「コミュニケーションの質の向上」が20.7ポイント増加するなど、実務フェーズでの効果が顕著に現れている。当初は「まず生成AIを使ってみよう」と言う段階から導入を始めたが、確実に生成AIと共に成果を出す段階へステップアップしていることがわかる。

株式会社ルミネ
ユーザー向けに実施したChatAIの導入効果に関するアンケート結果

ルミネにとっての成果は、単なる時短だけでなく社員の意識変革にもある。碓氷氏は「生成AIがこれだけできるのなら、自分にしかできない仕事にしっかり注力しなければならないという機運が社内で高まったと感じています。生成AIの回答をそのまま使うのではなく、ニュアンスを調整したり、ルミネらしさを加えたりするといった人間ならではの役割がより明確になりました」と語る。

今後、ルミネは2026年3月までに月別利用率75.0%の達成を掲げている。その鍵となるのが「業務の標準化」だ。「現在は店舗ごとに異なるフォーマットで資料を作っていますが、今後はエージェントに合わせて業務を標準化することも考えています。標準化できる部分は生成AIに任せ、各店舗の個性やカラーを出すための部分に人間の時間を充てていきます」と中山氏は展望を語る。

さらに、エージェント機能をより活用するべく「問い合わせトレーニング用QA作成」や「トレーニング用アナウンス原稿作成」など、カスタマイズにも取り掛かっている。また、「自由記述アンケート分析」や「月次フロア概況サマリー作成」についても、今後の機能拡充によって実用化できる手応えを感じているという。

社員一人ひとりが感性を研ぎ澄ませ、お客さまの“期待の先”の体験を届けるためには、ChatAIによる「ヒトの力の最大化」が欠かせない。これからも「ルミネらしさ」を表現し続けるために、ChatAIのさらなる活用を見出していく。

株式会社ルミネ

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