ChatAIを利用することで、スピーディーに生成AIの利用環境を構築
使いやすいUIや多彩な機能によって、導入から数ヶ月で社内の生成AIが利用率60%まで向上

1941年、ばねづくりを祖業に東京で創業した『タカノ株式会社』(以下、タカノ)。時代の変化とともに、ばねづくりの技術を生かし、オフィス家具、ヘルスケア、エクステリア製品から電磁アクチュエータなどの産業機器、画像処理検査・計測といった最先端エレクトロニクス分野など、多彩な事業を展開してきた。現在は長野県に本社を置き、福祉医療機器や健康食品、臨床検査薬の開発など、確かな技術力と開発力で時代が求めるサービスを創造し続けている。

“製造業から「創造業」へ”を掲げ、常に新しい技術を取り入れながら、先端技術と暮らしの調和をめざす当社では、全社的な業務効率化と生産性の向上を目指し、社会的に話題となっている生成AIに早くから着目し、2023年11月に「ユーザーローカル Chat AI」(以下、Chat AI)を導入した。「導入してみると、想定していた以上に Chat AIを活用できることに驚きました」と語るI氏に、導入の背景から想定以上の効果を生み出した活用方法についてお話を伺っていく。

タカノ株式会社 情報システム部 I氏
タカノ株式会社
情報システム部 I氏

導入背景

業務効率化を目指して生成AIの導入を決定
扱いやすくて機能面も充実した ChatAI導入後、体験型ワークショップを開催し、初心者からも「使いやすい」と好評

タカノで ChatAIの導入を手掛けたのは、同社の情報システム部門。当初は営業部門に向けてテキストの添削などを中心に効率化が目指せるだろうと想定していたというが、生成AIのリサーチを進める中で「IT管理やWEB運用、プログラム作成などでも効率化を図れる部分が多々あると感じました。そこで、導入に伴い、全社的に活用することをめざしました」とI氏は導入当初の背景を振り返る。

タカノ株式会社 情報システム部 I氏
タカノ株式会社 情報システム部 I氏

数ある生成AIツールから、 ChatAIに決めたポイントを伺うと、まずは「ユーザーが入力した内容が学習データとして利用されないというプライバシー保護」という点だった。セキュリティを考慮し安心安全に利用できることを条件に、管理画面の扱いやすさ、費用対効果、そして自由度の高いテンプレートのカスタマイズなど多彩な機能面を決め手に、2023年11月より本格運用をスタートした。

導入直後、「まずは多くの社員に使ってもらい、使い方を覚えてもらわなければ導入効果が見込めない」と思い、利用者に対して生成AIの基本情報や使い方をはじめ、活用事例などを参考に実際に使いながら身につけてもらうための体験型ワークショップを少人数規模で複数回開催したという。

少人数の体験型ワークショップ
社員一人ひとりが実際に Chat AIを使いながら質問もしやすいように少人数の体験型ワークショップを希望者に向けて開催。参加者からも好評で、11月の導入後から3か月で17回実施し、さまざまな部署から関心の高さがうかがえたという。

「体験型ワークショップでは、初めて生成AIを使う社員のみなさんからも“ ChatAIなら使えそう”という反応が多く、導入後すぐに各部署での活用が深まっていったのでは、と感じています。管理画面で利用状況を確認すると、 ChatAIの使用頻度も導入以降、増え続けています」という。

活用方法

製品製造時に必要な調達資材や、開発時の特許情報などを、求める条件に沿って高度に検索
膨大な情報から細やかな確認が必要なリサーチが一気に効率化

タカノでは Chat AIをどのように活用しているのだろう。まずは、当初想定していた営業部門での活用方法から伺っていく。「メール本文の添削や議事録の取りまとめといった作業はかなり楽になりました。加えて、『ドキュメント検索機能』を使い、企業分析などにも役立てています。例えば、公開されている各種報告書や資料をAIに読み込ませることで、これまで手作業で行っていた営業に使用する資料作りが非常に効率化されました」という。

「ソフトウェア開発に携わる方々では、プログラムの作成・修正や解析などで、大いにChatAIを活用しています。プログラムの解析や修正においては、非常に助けになっていると感じています。例えば、これまでプログラムを作成したことのなかった社員が、ChatAIのサポートを受けながら一人でプログラムを組んだこともあります。元々プログラムの才能があったのではないかと思うほど驚かされました(笑)」というケースも。本来であれば、研修で数か月をかけてようやくできることだが、 ChatAIの登場によって「意識が変わりますよね。今では、社内システムのプログラマーとして業務をお願いしています」とI氏も驚くばかりだ。

さらに、開発部門においては、特許情報のリサーチにも活用している。「開発業務を行う上で、これから製造しようとしている製品に関して、特許がないかどうかを調べるためには、たいへんな手間がかかっていたのです。特許によってはかなり細かく書かれているものもあり、理解するだけで大変だったりもしていたのですが、 ChatAIに手元のデータを読み込ませることで、一括で要約することが可能になりました。こうしたシーンでも ChatAIが欠かせない存在になっています」

効果・成果

営業部門では企業分析に懸ける時間が50%削減、調達部門では調達に関わる調査時間70%削減を実現
効率化できる業務幅の広さこそ ChatAI最大の魅力

ChatAIの導入からおよそ半年という期間で大きな効果を出しているタカノ。部門別に見た成果についてI氏に伺っていく。「営業部門では、企業分析業務や議事録の作成の作業時間が以前は1時間以上かかっていたものが、 ChatAIを使うことで、30分ほどで完成できるようになりました。」と、当初の想定以上の成果が出ているという。

「資材調達をはじめ生産管理業務などでもChatAIを活用している調達部門では、部品の発注先を見つける際に非常に役立っています。資材調達にかける検索時間の大幅な削減により、全体的な調達プロセスが大幅に効率化されました」と驚きの成果が出ている。

さらに、開発部門では「プログラム修正に関しては、精度の高いコードの解析や修正提案を任せることができるので、プログラム初心者でもわずか1か月で効率的に作業ができるように。これまで研修にかけていた時間と労力が削減されたと思うと、大きな成果だと感じています。また、これまで1日以上かけていた特許情報の調査は3時間程度で可能に」と、各部門で効率化が一気に進んでいるという。

業務効率化だけでなく、業務の価値も向上したと笑顔を見せるI氏。今後の展望について伺うと「最大のメリットは、効率化できる業務の幅広さでしょうか。当初は限定的な活用でしか考えていませんでしたが、いざ導入してみるとどの部門でも、柔軟に、かつ高度に活用できる“使いやすさ”が ChatAIの大きな魅力です。さらに多くのユーザーに使っていただきたいと思っているので、現在はワークショップを動画化しつつ、応用編を交えた体験型ワークショップのVol.2を行っています。ワークショップを行うことで“こんな使い方があるのか”という気づきを得られるので、私自身もさらに ChatAIを勉強して、より幅広い活用方法を提案していければ、と考えています」。

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